厚生労働省では、地域の高齢者等の健康支援を推進する配食事業の本格的な普及に向け、「地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理に関するガイドライン」を2017年3月に公表しています。
高齢者宅配弁当事業の開業においては、こちらのガイドラインについて知っておくことが必要といえるでしょう。そこで本記事では、簡単にガイドラインの内容を解説していきます。
現在日本は急速に高齢化が進んでおり、医療や介護にかかる財政が非常に圧迫されている状況となっています。このような背景から、これまで「病院や施設」で提供されてきた医療や介護をできる限り「自宅」で行えるようにするために、地域の医療・介護・予防・住まい・生活支援について一体的に提供できる「地域包括ケアシステム」の構築が進められている状況となっています。
さらに財政を圧迫しているもうひとつの原因として、「平均寿命」と「健康寿命」の乖離が大きい点も挙げられています。この点から健康寿命を伸ばすことによって、増加が続く医療費・介護費の低減を図る取り組みが行われている状況です。
取り組みのひとつとして挙げられるのが、自宅で生活しながら適切な健康や栄養状態を保てる食環境を実現する点。これは、栄養だけではなく「食べる楽しみ」についても重視されています。
このような状況がある中では配食サービス事業者への期待が大きくなっており、「地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理に関するガイドライン」が定められました。こちらのガイドラインは、配食事業に係る栄養管理や低栄養予防、フレイル予防に役立てられる内容となっています。
高齢者向け宅配弁当事業を開業する事業者が理解しておくべき事柄には下記のようにさまざまなものがあります。
配食サービスを提供するにあたって、利用者に合った食事の提供を行う観点から、利用者の状況を把握する点が大切なポイントといえます。厚生労働省では、利用者に対しても自身の状況について適切に事業者に伝えることを推奨しています。
配食を注文する際のアセスメントは、利用者の適切な食種の選択支援を行う観点から管理栄養士または栄養士が行うことが望ましいとされています。アセスメントを行った結果、事業者自らによる食事の選択等の支援が難しいと判断される場合には、利用者に対してかかりつけの医療機関やケアマネージャー、地域包括支援センター、自治体などへの相談を提案します。
配食を継続する際のフォローアップも、上記と同様に管理栄養士または栄養士が担当することが望ましいとされています。例えば低栄養が疑われる場合や在宅療養者などに対しては原則として管理栄養士が担当し、状況に応じて利用者の了承を得た上でかかりつけ医との連携などを行います。
また、初回のフォローアップはサービスを開始してから数週間以内に実施し、サービスを継続利用する場合には1年に1〜2回程度フォローアップの実施が望ましいとされています。さらに、フォローアップを実施する際には、利用者に対して配食以外の食事も健康面・栄養面において大切であると伝えていく点も重要です。
高齢者宅配弁当事業を開業するにあたって知っておきたい「地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理に関するガイドライン」の内容についてご紹介してきました。地域で過ごす高齢の方が、栄養バランスの良い食生活を送るには宅配弁当のサービスは非常に重要であるといえます。こちらで紹介したガイドラインの内容についてより詳しく知りたい方は、ぜひ厚生労働省のページにて確認してみてください。
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